なっつんつんの記憶本棚

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イラストと曲と小説を作るのが趣味な学生の雑記帳

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絵描き考察

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絵(特に人物イラスト)に関する何でも帳
「お前やってない/できてないだろ」ってのは、言われずとも分かってる(´・ω・`)

 

1,絵の練習法

絵の練習は、理解と実践と反省

画力≠才能
絵が上手く描けないのは、

  • 描く対象のことを知らないから→理解
  • 不慣れで思った通りの線が引けないから→実践

練習すれば誰でも描ける!

 

理解

観察によって、自分で見つける「気付き」
知らないと描けないし、知っている程使える
講座で最も取り上げられる内容

 

実践

練習量や慣れ
描いた分だけ経験値になる

 

反省

資料を集め、それを参考に修正する
直せないミスも必ず振り返る
できれば人に修正箇所を指摘してもらう
反省から学んだことが理解となる

 

方向性(絵柄)を決める

“絵は描き手を表すと思う。
線は性格を。
頭身は嗜好を。
目つきは理想を。
指は美意識を。
服装はセンスを。
塗り方は絵の経歴を。”

自分の絵柄は手本で決まる
日本の子どもが描く絵とアメリカの子どもが描く絵が違うのは、
普段見ている絵柄の違いによるところが大きい

目標とする絵を選ぶ
おすすめは、線画はアニメの設定画、塗りはイラストレーターの絵から選ぶこと
安定した絵が豊富にあると参考にしやすい

目、顔の輪郭、髪、体などのパーツ毎に、別の絵を参考にしてもOK
色んな絵柄を真似するうち、それらが合わさったものが、自分の絵柄となる

絵柄は絵描きの数だけある
1つの絵柄が描けるようになったら、また別の絵柄を練習することで、絵柄を増やせる
多くの絵柄が描けると、表現の幅が広がる

 

模写

オリジナルの前に、まずは模写
模写はスランプにも有効

 

何を模写するか
  • マンガ
    人物、背景、演出が同時に学べる
  • アニメのワンシーン
    動きの瞬間を描く
  • 苦手なものを集中的に
    苦手意識をなくす
    「苦手なものを月に1つずつ練習すれば、年に12個の苦手を克服できる!」
  • 写真
    デフォルトを知る
  • フィギュアのデッサン

 

どう模写するか
  • 完璧に模写
    腕試し。観察眼・体力を鍛える
    1mmでもずれると、全く別の絵になってしまう
  • ラフ模写
    初心者におすすめ。バランス重視
  • 模写から引用
    参考にする程度。考えて描く力がつく
    植物、空などはこれ

 

模写のコツ
  • グリッド線を引く 位置が掴みやすくなる
  • シルエットをイメージ 背景の形を一致させる
  • 「目」、「髪」といったパーツではなく、ただの図形として認識
    上下逆さにすると図形として見やすい
  • 立体をイメージ
  • 全体を見てバランスを整える
    絵を遠くから見る。デジタルならサムネを見る

 

模写の注意点
  • ただ写す作業をしても意味がない
    構造を考えながら描くことが大事
    満足して上達したつもりにならず、見ないで描けるか試してみる
  • 自分絵に近づけ過ぎない
    新しいものを取り入れるため、元絵と自分絵の比率は8:2までに留める
  • 好きなものを楽しく描く

 

練習段階

①直線、曲線

道具に慣れるため、フリーハンドで箱や円を描く

 

②顔

人物イラストで一番注目される部分、描いてて楽しい
正面、斜め、横、後ろ、真上、真下、俯瞰・煽り、それから喜怒哀楽

↓ざっくりとした後ろ向き3種

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右斜め・左斜めは、どちらかだけ苦手にならないよう交互に描く
私は顔の輪郭から描き始める派だったけど、途中で目から描く方が描きやすくなった

 

③バストアップ+手

髪型、服装、小物、(背景)を設定
手は誤魔化さず、自撮りを模写する

↓よく描く手30種

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④立ち絵

棒立ちにならないよう、重心を意識
全身鏡の前で、キャラに合わせたポーズをとってみる

 

⑤全身ポーズ

座る、寝るなどの複雑なポーズ
俯瞰・煽りも入れ、全体の構図を作る
これができて初めてマンガが描ける

ポーズ→カメラ位置→背景→枠(トリミング)→フォーカス(ぼかし)で構図になる

 

人物の塗り

肌、目、髪、布(服)
小物・背景
空、雲、宇宙、雷、炎、水滴、水中、海、草原、木、
地面、岩、金属、ガラス、発光エフェクト、建物、室内

 

資料の用意

「目的に合った資料を用意できるのも絵の上手さ」
プロも資料を見て描いている
描けないものを誤魔化さず、参考資料を用意する癖をつける

 

資料の種類
  • ネットのイラスト・写真
    著作権に注意。ネットサーフィンに集中して目的を見失わないようにする
  • 自撮り・手持ちの写真
    手っ取り早く、微調整が利く。全身鏡があるといい
    カメラロールが自撮りで溢れがち
  • 人にポーズをとってもらいデッサンor撮影
    わいわいやれる。ポーズによっては難関
  • ポーズアプリ
    MagicPoser・EasyPose
    俯瞰・煽りが描きやすい
  • (デッサン人形)
    充分な可動域があるものは値が張る
    弄って遊ぶだけで終わることが多い

 

塗り

主に、肌、目、髪、布(服)
線画同様、始めは模写から

 

①道具に慣れる

ペンでも絵の具でもデジタルでも、まずは使い方を覚える

 

②いくつかメイキングを見て、手順を知る

目・髪は、絵柄によって塗りが異なるので注意

例えば、下塗り→グラデ→1影→2影→色調整→ハイライト

自分の持っている道具(使用ソフトのブラシなど)で、
メイキングと同じことができそうなものを探す

 

③ ②の手順を参考に模写

簡単な塗り方を覚えても後々使わなくなるので、妥協はしない方がいい

 

④線画を塗る

塗り絵でもOK
その塗り絵を誰かが塗っていれば、影の位置の参考にする

色と形が変わっても塗れるようにする
多くの塗り方ができると、表現の幅が広がる

実際、塗りより線画の方が完成度に関わる
塗りは後から練習しても何とかなる

 

画材

アナログ

整理のため日付をメモする
裏写り注意。紙の片面のみ使う


  • かさばる。折れたり失くしたりする。ポケットファイルで整理する
  • コピー用紙(A4)
    安くておすすめ
  • 裏紙
    無料。写真を撮るとどうしても裏写りする。気楽なメモ用
  • ノート類
    使い方に注意
    ページが飛んだり余ったり、人に見せたくないページができたりする
  • 自由帳
    切り離せるものもある
  • ノート
    スケジュール帳、メモ、日記にもなる
    但し方眼・罫線があると、見づらい上、線画化できない
  • スケッチブック(スケブ) 彩色するならこれ

 

あると便利
  • シャー芯
    下描き用。青色が一番色が出やすい気がする
  • 濃い(Bの)シャーペン
    引っかかりにくく、消しやすいものを、筆圧に合わせて選ぶ
    線が濃いと絵がはっきりする
  • ペン型消しゴム
    先をカッターで削ると、より細かいところが消せる
  • ペン
    練習には黒の0.5mmが1本あれば充分
  • 色鉛筆
    色をメモする用
    水彩色鉛筆を溶かさず使うと、柔らかくて塗りやすい
  • 透明クリアファイル
    右手の下に敷く用。手汗・汚れ防止
  • 卓上ミニ箒
    絵についた消しカスを払う用

 

デジタル

スマホ

PC

(略)

 

2,絵の心構え

絵を描き始める理由

  • 幼少期、人に褒められて
  • 周りの影響で
  • 絵描きやその絵に憧れて
  • キャラを自分で描きたくて
  • マンガ、アニメ、ゲームを作りたくて
  • 絵で注目やお金がほしくて

 

絵を描くメリット・デメリット

メリット
  • 一生の趣味になる
    誰でも、どこでもできる、手軽な趣味
  • 仲間が増える
    1クラスに1人は絵描きがいる。分母が大きく仲間を作りやすい
    絵描き人口は、ネットの普及で練習しやすくなったことから増え、飽和状態に
    プロになりにくくなったとも言える
  • 文章と同等以上の表現力
    字が書けなかったら一生困る、絵が描けたら一生得する
  • 編集力、センスがつく
    コラージュを作ったり、私服の配色を考えたり
  • 他人の絵を見る目がつく
  • 知識と想像力をもち、リアルを見る目もつく

 

デメリット
  • つい描いてしまう
    プリントや机に落描きして、テストの残り時間をつぎ込む
  • 自分の絵と比べてしまう
    他人の絵や写真が素直に見れなくなる
  • 時間と労力を費やす
    1枚の絵に、数時間~数日悩むこともある
  • 描きたくない絵を描かされる
    学校で強制されることもある

 

絵を描かない人からのイメージ

中学時代、塾の先生に、「美術部の部長やってました」、と言うと、
「それなら、絵が好きで、‪小さい頃から絵画教室に通って、‬
部活では‪油彩で風景画を描いて、将来は美大に行くんでしょ?」‬
‪と言われたが、1つも合っていない
中学生から スマホと板タブで オリキャラなどデジタルの絵を描いている
それに、絵を描くことそのものが好きなわけではない

 

絵を描く気分じゃないときの対処法

  • 食事(特に好物や甘いもの)、風呂、睡眠、早寝早起き
    不健康ではやる気が出ない
  • 部屋と机の上の掃除、家事
    気が散るものは全て片付ける
    白い紙があれば、自然と落描きを始めるのが絵描きの性
  • 講座、人の作品を見る
    絵を見るのも絵の勉強
    小説や映画も、創作意欲の刺激になる
    デフォルメの強いギャグマンガを読むと、「これなら描けそう」と思える
  • 外を散歩し、出先で描く
    たまには風景画を描…けないなら写真を撮り、構図を考える

これらだけで一日が終わることもあるが、すっきりすれば、明日こそ頑張れるはず

 

描きたいものがないときの対処法

原因と対処法
  • 目標がない→苦手なものの練習
  • ハマっているものがない→作品鑑賞
  • 恥ずかしい→慣れるしかない
    上手くなれば恥じらう必要はない。厨二病も極めれば仕事になるよ
  • 「どうせ描けない」と諦めている→チャレンジあるのみ

 

描くものを決めてみる
  • 流行り、身近な版権
  • 小説、音楽などの世界観
  • 絵日記
  • 身近な人(キャラ化)やペット
  • 過去絵のリメイク
    過去絵が下手に見えるのは、現状に満足できなくなったということ
    過去絵の修正箇所が分かるようになったら理解が深まった(上手くなった)証拠
  • オリキャラを作る
  • (苦手なものの)模写
  • ポーズ集
  • 普段と違う画材、テーマ、モチーフ
  • お題ったー
  • 人にお題を出してもらう
  • 誰かと描き合い、合作、企画

 

スランプの対処法

スランプは上級者に起こるもの
初心者に起こるのはプラトー

 

原因
  • 描きたいものがない
  • 描く気分じゃない
  • 上達している証拠
  • 絵柄の変化

 

対処法
  • ひたすら描く
  • 絵から離れる

 

絵描きの注意事項

  • 「リアル絵を極めないと萌え絵は描けない」わけではない
    リアル絵を描くのは構造の理解のため。デフォルメができるかは別問題
  • 「絵はスポーツのように、描く程上手くなる」わけではない
    実際は学問に近い
    練習量は必要だが、同じ絵をもう一度描くとしても、
    理解と反省を踏まえて改善させる
  • 1つの練習法だけをやり続けない
    幅広い練習が必要
  • 長時間一気にやらない
    短時間集中を毎日続ける方が大事。楽しめる範囲で描く
  • 中途半端にしない
    枚数を増やすより、1枚を本気で仕上げる方が練習になる
    思いつきで描くと途中放棄しがち
    描く前に、苦手への対策、ペース配分、かかる時間を考える
    線画の途中で日を跨ぐと未完成になりがち
  • なるべく少ない線で仕上げる
    刷毛描きすると、清書時、線を選ぶ作業が大変になる
    私は線を減らそうとするうち、アタリがとれなくなってきた…
  • 人に見せ、アドバイスをもらう
    絵を描かない人からの客観的な意見も参考になる
    アドバイスは素直に聞く
    「どこがおかしいか分からない」なら、模写で手癖を直す
    「ここがおかしいけどどう直せばいいか分からない」
    というところまでは自力で考える
  • どうしても人に見せられなければ、
    遠目で見たり、デジタルならサムネを見たり、時間をおいて見返したりする
  • 絵を消さない・捨てない
    消すようなところに描かない
    捨てるようなものを丁寧には描けないから
    また、下手でも大切な成長記録だから
  • 年下絵師を羨んでも仕方がない
    描き始めた時期、練習の質と量が違えば、単純な年数では比べられない
    幼少期から絵を描いている人は、
    描くことが習慣として身についていて上達が早いのであって、
    絵を始める年齢自体は重要ではない
    ひたすら毎日絵を描いて、絵だけが上手いより、
    色んなことを楽しむ方がいいと思う
  • SNS投稿を目標にしない
    人にウケる絵を、時間内に取り敢えず仕上げる癖がつくだけで、上達しないから
    投稿はあくまで、絵を楽しむ手段の一つに留めておく

 

絵は量産品で消耗品

芸術は自己満足

 

3,おまけ

アナログ絵の画像化

スキャン

画質に注意
背景色を除算し線画抽出、ゴミ取りをする

 

撮影方法
  • 白い紙(私はプラスチックのランチョンマット)を敷く
  • 光を当てる
  • 自分の影が入らない、離れた位置から撮影
  • 絵を壁に立て掛け、それを平行に撮れば影が入りにくい
  • 平行補正、トリミングをする

 

絵を描いて気づいたこと

絵は現実の簡略化(デフォルメ)から始まること

絵は文字となったこと
絵は記号の組み合わせだと言えること

白は相対的なものであり、周りが暗ければ白く見えること
光は闇の中でしか輝かないこと

絵を描いていると忘れてしまうけれど、
本当の世界は単色ではなく、色に溢れていること

人間は変な姿の生き物であること

大雑把な人でも綺麗な絵が描けること

絵は量産される消耗品で、殆ど自己満足であること

人によって見える世界は違い、そこに正解はないこと

絵を描く程絵や世界の見え方が変わること